土地を探して三千里

たまには役に立つことを書こうかと思いました。
Gatos Aptが建つまでに、実のところ3年以上はかかりました。
構想1年、土地購入1年、建築1年

という感じでしょうか。

Gatos Aptを建築しよう!と思い立ってから、まず行ったのが専門書籍の購入でした。

いわゆる巷に溢れる不動産本です。初めて買う人のための入門講座とか、初めてのアパート経営とか…。

なんせ賃貸経営なんて、これまでの人生で考えたこともなかったので、まずは勉強からです。同時に不動産屋さんへの声がけと、ネットでの情報収集を開始しました。

不動産屋さんは、合計10社には声をかけたと思います。
その上での率直な感想は、
「使えない!」
の一言です。

良い、理想に近い不動産に巡り会うのは、タイミングや運や努力…いろいろな要素があるのでしょうが、不動産屋さんが連れって行ってくれる「ここ、オススメですよ!」というのは、賃貸業者さんがアパートやマンションの下見に連れて行くのと、感覚的にまるっきり同じです。つまり、あまり入居者が入らない物件や、やや難あり物件を先に見せておいて、疲れてきた頃に、ちょっと高めの本命物件を見せる、というやり方を全不動産屋でやられました。
一時的に住む賃貸であれば「もう疲れたし、一生懸命やってくれて悪いし、引越まで時間もないから、ちょっと高いけどここで良いや。」となることもあるでしょう。しかしコッチは、何千万もする土地を買うのに「もう面倒くさいからここでいいや。」とはならないので、なかなか決まりません。

そんなこんなで結局、今の土地を見つけるまでに1年半かかってしまいました。

そもそも私の要望が変わっていたという事も原因です。
不動産屋さんへの要望は、こんな感じです。

① 渋谷、新宿まで電車で30分以内。最寄り駅から徒歩10分以内(バス不可)
② 京王線、東急東横線が望ましい。
③ 旗竿地か崖地。
④ 150平米以上。

これを予算内に!という感じです。
①は入居者のイメージを、20代〜30代の女性で都内で働いていると想定し、通勤圏内として30分が限度であろうと考ました。

②は、元々、京王井の頭線に我々が住んでいたこともあり、良さを熟知していたからです。緑も多く、週末には吉祥寺へ遊びに行くことができ、新宿、渋谷まで20分程度と交通の便も良いのです。そして井の頭線に乗車する人々の民度が比較的高いことを感覚的に感じていました。東急東横線も同じく、渋谷までのアクセスが良く、場所によっては横浜まで遊びに行くことができる点に惹かれていました。この2線が都内賃貸の人気路線であることは納得の行く結果です。

③が不動産屋さんから「なんで?」と思われた最大の理由です。「旗竿地」とは、文字通り旗竿の形状をしている土地のことを指しています。

主要道路から細い通路を通って敷地に入る左の図のような土地を「旗竿地」と言います。不動産業界では、売りにくい、売れない土地として「クズ土地」と言われている形状の土地です。なぜなら、大抵が家々に囲まれ、日当りが望めないことや、敷地部分に建築物を建てることが事実上不可能に近いので、土地が無駄になるからです。我々が旗竿地を敢えて選んだ理由は、

1. 土地単価が近隣に比べて安くなる傾向がある。
2. 車や自転車、バイクを停める場所を旗竿に作ることができる。
3. 奥まった「路地」の雰囲気が好き。

京都の路地裏にある小料理屋さんとか、下町の長屋だとか、ちょっと奥まったところにある雰囲気が好き、というのが一番大きいかもしれません。奥まっていると、往来を気にする必要がなくなり、逆に知らない人が侵入しづらいという利点もあります。
そして崖地ですが、これも高くて見晴らしが良い、というのが最大の理由で、またこちらも立派なクズ土地として、値段が安くなるという利点があります。

私、こういう変わったものにワクワクする習性があるんです。

④は、自分たちが住む場所と賃貸とする場所の割合を考え割り出した必要な広さが150平米というものでした。

最初は意気揚々と「良いところありますよ!」と息巻く不動産屋さんのお兄ちゃん、お姉ちゃんたちも、我々の厳しい物言いに、次第に根負けして行きます。半年も経った頃には、どこからも連絡が来なくなりました。(苦笑)引き続きネットで探し、めぼしい物件が見つかると、取り扱い業者へ連絡し内見しに出かける、という週末をずっと続けていました。

中には、「こんな物件、良く紹介するな!」と良いたくなるような奇妙な土地が幾つかありました。土地の形状自体は問題ないのに目の前が火葬場とか、通路のど真ん中に井戸があるとか、隣のお家が明らかに違法建築でトタン屋根がコッチに崩れかけてるとか。

次回、今となっては笑える、不動産屋さんに紹介されたあり得ない土地と、あり得ない不動産業者について書きたいと思います。

お楽しみに。

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