なに?ネコのウンチで自殺者が増えるかもしれないだって?

ねこのウンチは人間を自殺に追い込む原因になるかもしれない、というショッキングなニュースをCNNが発信していました。(出典:Weird science: Kitty litter increases risk of suicide?)猫にはトキソプラズマという原虫が寄生していることがあり、そのトキソプラズマが人間に寄生した場合、脳を支配する可能性があるという壮大ながら恐ろしい話しです。

トキソプラズマとは?

トキソプラズマは、世界中どこにでも存在し、ネズミや犬などあらゆる動物に寄生する単細胞生物です。もちろん人間にも寄生します。アメリカでは6000万人以上に、フランスに至っては国民の85%に寄生していると言われています。
寄生されるとトキソプラズマ症という感染症を引き起こします。その症状はインフルエンザに似ていて、症状が2日から数週間続きます。とは言えもし感染していも健康であれば免疫力によって押え込まれるので、通常は発症しません。なので、もし感染していても治療をする必要はありません。

問題は赤ちゃん、妊娠中の人や、糖尿病、AIDS患者など免疫機能が弱っている人に発症した場合。ケースとしては軽症で済む場合が多いようですが、重篤になるとあらゆる病気の原因となります。

どこから感染するのか?

この原虫、なぜかネコ科の動物を終の住処として選びます。ネズミ、鳥などからネコへ感染し、ネコの体内で繁殖します。繁殖した虫をオーシストと呼びますが、これが糞と一緒に排出され、そこから人間へと感染する、これが人間への主な感染源です。

妊婦さんが猫を飼っても大丈夫

「えぇ!これから赤ちゃんを授かるのに猫を飼ってちゃダメなの!?」
いいえ、大丈夫なので安心してください。たとえ感染していても妊娠前なら大丈夫です。すでに免疫ができているので、母子感染はしないと言われています。(他の国で母子感染があったとの報告がごくわずかにあるそうなので、100%とは言い切れないようです。)
注意しなければならないのは、過去にトキソプラズマに感染したことがない女性の場合です。猫を飼っていて、その子が外猫だったり、たとえ内猫だったとしても鳥やネズミと接触する可能性があったり、家庭菜園などの土があるようなところで飼っていた場合は注意が必要です。そういうところに潜んでいて、飼い猫に感染する可能性があるからです。

猫を飼われていて、これから妊娠を計画している方は病院で感染の有無を血液検査で調べると良いと思います。同時に猫も血液検査をしておきましょう。そしてここでもポイントが。

もし猫がトキソプラズマに感染していたら?

大丈夫なんです、これが。
オーシストは初めて感染したときしか排出しないのです。その期間、約10日間。トキソプラズマ自体は体内に残りますが、この期間を過ぎれば繁殖しないので人間に感染することはありません。2003年の調査ですが、トキソプラズマに感染している猫は全体の10%程度だったそうです。なので血液検査の結果が黒だったとしても、変わらず愛情を注いで可愛がってあげてくださいね。
血液検査で白だった場合は注意してください。新たに感染した場合が危険なので、猫は完全室内飼いにして、感染しそうなものに近づけないようにすることが重要です。

トキソプラズマが人間を自殺に追いやる?

トキソプラズマは猫に寄生しないと繁殖できないため、なんとかして猫に寄生しないといけません。猫の好物であるネズミに寄生し、ネズミが猫に襲われやすくするために、トキソプラズマがネズミの反射速度を遅くし、わざと捕まえやすくさせる、という論があります。
チェコの生物学者ヤロスラフ・フレグル氏は、自身がトキソプラズマに感染していることを知り「そう言えば最近『恐怖』を感じないなぁ。」と気づいたそうです。ある日、道を歩いていたとき、車にクラクションを鳴らされたのに飛びのかなかったのだとか。
フレグル氏を始めとする各国の研究者の探求で、トキソプラズマの謎が徐々に解明されて来ました。
トキソプラズマ感染者は…
  • 交通事故に遭う確率が2倍以上に高まる
  • 統合失調症を発症しやすくなる
という研究報告が発表されています。
米メリーランド大学の医学教授、テオドール・ポストラチェ氏は「確証はないが。」と前置きをした上で「トキソプラズマに感染した女性45000人を対象に調査を行ったところ、感染者は非感染者に比べて自殺を試みる割合が1.5倍。」との研究報告を発表しました。
スウェーデンの研究者、アントニオ・バラガン氏はトキソプラズマが免疫細胞=マクロファージに潜み、血液の流れに乗って脳に到達することを突き止めました。マクロファージは体内に侵入した異物をバクバクと食べてくれる細胞ですが、トキソプラズマは感知されないように偽装し、それどころかマクロファージを動かすため神経伝達物質、ガンマアミノ酪酸 (GABA)をトキソプラズマ自ら作り出していることを発見し、公表しました。
人間に寄生したトキソプラズマが脳へ侵入し、人間の恐怖心を和らげることで自殺へと追いこんでしまうのかもしれませんね。恐ろしい!

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